TORUSのデータ分析お勉強録

理論中心のよてい

読書記録 【イシューからはじめよ】

イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」

イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」

 

一度通しで読んでみたものの、読解力が乏しくあまり腹落ちしなかったため、

再度挑戦。

 

はじめに

 

- 悩む ≠ 考える

 答えが出るかどうかという点で、”悩むこと”と”考える”ことは違うとのこと。

(”悩む”のほうが答えが出ない行為)

この意味で 仕事に置いての悩む時間は無駄な時間であり、この違いを意識することが大変重要。

 

0.序章

 

- バリューのある仕事

著者は仕事のバリューを以下のような2軸で評価している。

  • イシュー度
  • 解の質

一般的に意識されているのが”解の質”であり、イシュー度を意識していない場合が多い。

また、 バリューのある仕事に仕上げるためのアプローチとして正しいのは、まずイシュー度を上げることである。(解の質から始めるアプローチを著者は”犬の道”と呼んでいる)解くべき問題をしっかり選定することで時間を生み出し、その時間を使って解の質を上げていく。

 

- イシューから始めるアプローチ

以下のようなアプローチで課題解決をする。

  1. イシュードリブン:今答えを出すべき問題を特定する
  2. 仮説ドリブン1:イシューを解けるところまで分解する・ストーリーの流れの整理をする
  3. 仮説ドリブン2:分析の設計(ストーリー検証に必要なアウトプットイメージを用意する)
  4. アウトプットドリブン:検証
  5. メッセージドリブン:論拠・構造を磨いてレポートをまとめる

 

- レイバーとプロフェッショナル

根性に逃げるなというメッセージ。気合や根性で長時間粘るのはレイバーの働き方。

プロフェッショナルはどこまで意味のあるアウトプットを出すことが出来るのかということが全てである。

 

1.イシュードリブン

 

- 「知恵袋的な人」をもつ

イシューの見極めにおいて、「実際のインパクトの有無」「説得力のある検証が可能か」「想定する受け手にそれを伝えることが可能か」を見立てるのは、それなりに経験の必要なスキルなので、知恵袋的な相談できる人をもつとよい。

 

- スタンスをとる

イシューの見極めは必ずスタンスをとる(仮説をもつ)べきである。こうすることで何に答えを出すべきかが明確化し、無駄が省ける。

またこのイシューの特定は必ず言語化することを意識する。言葉に落とし込めない場合は詰めが甘い証拠である。

 

- 言語化のヒント

  • 主語と動詞を入れる
  • WHYよりWHERE・WHAT・HOW(より具体的な問いにする)
  • 比較表現を入れる(「Aか?」より「AよりもB」)

 

- よいイシューの3条件

  • 本質的な選択肢
  • 深い仮説
  • 答えを出すことが出来る

本質的な選択肢とは、その先の問題解決の進路に大きく影響する選択肢であるということ、また局面として今答えを出すべきか否かが判断のポイントとなる。

深い仮説とは、より踏み込んだスタンスをとるということである。そのために有効な手段として著者は「常識の否定」と「新しい構造化の探索」を挙げている。

最後に現在ある手法、やり方の工夫でその問いに対し求めるレベルで答えが出せるかという確認をするべきである。インパクトはあるが、解くことが出来ない問題というのは大量にあり、そのような問題に労力をかけるのはナンセンスであるという話。

 

- イシュー特定のための情報収集方法

  1. 一次情報に触れる(勘や経験則を仕入れる)
  2. 基本情報のスキャン(業界の5Forces, 数字, 問題意識, フレームワークを知る)
  3. 情報収集の量を抑える(バイアスがかからない程度に実効的な情報量に調整する)
  4. 変数を削る(敢えて情報を絞る)
  5. 視覚化する
  6. ゴールから逆算する
  7. So whatの繰り返し
  8. 極端な例を考える(重要な要素のあぶり出し)

 

2.仮説ドリブン①

 

- イシュー分析とは

  1. ストーリーラインづくり
  2. 絵コンテづくり

の2ステップでイシューの構造の明確化・サブイシューの洗い出し・分析イメージづくりを行うこと。

 

- イシューの分解をする

MECEに、また無数の切り分け方の中から意味のある分解で答えを出せるサイズにまで分解していく。

イシューの分解のための型を持つこと。WHERE・WHAT・HOWなど基本的な型のストックを増やして、そこに独自の視点を加えていくことが重要。

型がない場合はゴールから逆算する。ゴールを達成するためにどういった検討事項が必要なのかという視点で大きなイシューを分解していく。

 

- おまけ(フレームワークの紹介)

【ビジネスシステム】

技術開発 => 商品開発 => 調達製造 => マーケティング => 販売

【戦略的トライアングル(3C)】

=> 顧客 => 自社 => 競合 =>

【バリューデリバリーシステム(VDS)】

価値の選択 => 価値の創造 => 価値の伝達

【7S】

System - Style - Strategy - Shared Value - Skill - Structure - Staff

 

- ストーリーラインを組み立てる

分解されたサブイシューをどのように並べてストーリーを構成するかを考える

  1. 必要となる問題意識・前提知識の共有
  2. キーイシューとサブイシューの明確化
  3. 各サブイシューについての検討結果
  4. 3.を総合した意味合いの整理

全ての仮説が正しい前提でストーリーを作る。どういう構成ならば納得感があり、共感してもらえるのかを考える。

またストーリーラインは固定化されたものではなく、フェーズ(立ち上げ段階 => 分析・検討段階 => まとめ段階)によって書き換え、磨かれていくものであるという認識が重要である。

イシュー分解同様、ストーリーライン作りにも型がある。

代表的なものは、『WHY型』の帰納的アプローチと『空(課題の確認)・雨(課題の深堀)・傘型(結論)』の演繹的アプローチである。

 

3.仮説ドリブン②

 

- 絵コンテの作成

イシューの特定、分解をし、構築したストーリーラインに対し、具体的なデータイメージをビジュアルとして組み合わせる作業を著者は『絵コンテの作成』と呼んでいる。

この作業は設計図の作成に近いが、論理の破綻がないように、いきなりこの作業を始めずに、必ずイシュー特定とストーリーライン作成の手順を踏むことに注意する。

絵コンテ作りは、軸の整理 => イメージの具現化 => 方法の明示という3ステップで進めていく。

 

- 軸の整理

一言でいうと、分析=比較。

そのため分析には、何で比較すべきか(何で比較すれば結論が出るのか)という分析(比較)の軸が重要である。

比較には単純な絶対比較の他、構成比較、変化比較の3タイプの型がある。このいずれかの型を使い、分析の原因側と結果側で比較をし、それらを掛け合わせたものが最終的な分析になるイメージである。

比較のための軸の出し方としては、ラベリング(似たものをグルーピングしていくこと)が有効である。

 

- イメージを具体化する

実際に数字の入ったグラフイメージを作る。この作業により具体的な軸の刻み幅の設定をどうすべきかなどのイメージを膨らませることが出来る。

分析(比較)の結果、どういう差分が出てくるのかを想像し、イメージに落とし込むということをする。

 

- 方法を明示する

分析源と分析手法についてもまとめる。

既存の方法論にとらわれず、あくまでイシューベースで考える。

 

4.アウトプットドリブン

 

 - アウトプットの出し方

手あたり次第のサブイシューの分析をしないこと。

ストーリーラインの中で根幹になる前提・洞察にあたる部分を最優先して取り組む。

同程度の重要度の場合は早く検証できるものから取り組む。

また、答えありきの分析をしないことである。フェアな視点で分析し、仮説を否定するような結果となっても意義のあるような課題設定をすることが重要である。

 

- トラブルの対処法

新規性の高い視点の仮説を立てた場合は、直接分析に使える数字がないこともある。

そのような場合は、構造化することで目的の数値を推定する。

 また、現在の手法で分析の見通しが立たないとき、期限を切って次の手法に切り替えていく見切り力が重要である。

 

- 軽快に答えを出すために

複数の手法をもつことで分析の幅を広げること。

又、1回の分析での完成度を六割程度に留め、複数分析サイクルを回すことが分析のスピードだけでなく質を上げるコツでもある。

 

5. メッセージドリブン

 

- 聞き手にどうなってもらうか

  1. 意味のある課題を扱っていることの理解
  2. 最終的なメッセージの理解
  3. メッセージに納得して行動してもらう

を目指し、本質的でシンプルなメッセージとして仕上げる。

 

- 論理構造を確認する

 基本的な論理構造の再確認をする。

WHY型・空雨傘型どちらでストーリーを組むのが最適か、分析・検証の結果、全体のストーリー構造を見直す必要がないかを確認する。

 

- 流れを磨く

チャートを追いながら話の順番、メッセージの流れの悪いところ、締まりがないところを確認していく。流れの中で問題があるチャートは思い切って除外する。

流れの整理が出来たら、リハーサルを行い、分かりやすさや引っかかるポイントについてフィードバックをもらうようにする。

 

- エレベータテストに備える

エレベータテストとは、エレベータでCEOと乗り合わせた30秒で複雑なプロジェクトの概要をまとめて伝えるスキルのこと。

ピラミッド構造でストーリーをまとめてきたので、どの階層まで話せばよいのかということを意識するだけで、相手や使える時間に対応した話の展開が可能になる。

 

- チャートを磨きこむ

チャートは『メッセージ・タイトル・サポート』の3要素からなる。

サポート => メッセージ => イシューと、それぞれが支えあったチャートになっているか確認する。

 

- 1チャート・1メッセージ

チャートの一番上には、タイトル(『業界の動向』など)ではなくメッセージを書く。

また1つのチャートに複数メッセージが混在していないか注意する。

 

- タテとヨコの比較軸

分析=比較であるため、軸の磨きこみを再度徹底する。

その際は、以下の観点で確認するとよい。

  • 軸には必要な比較軸をすべて並べ、フェアに分析を行う。
  • 軸の順序に注意する。(時系列・大きさ順にソートされているか?)
  • 軸にダブりがないか確認する。あれば合成して共通軸にする。
  • 切り口の見直し(軸の組み合わせ方や選び方を変えれば、差が顕著にならないか?)

 

- メッセージと分析表現を揃える

サポートがメッセージを明確に検証できているのかを確認する。

表現方法(単位や軸の刻み)を見直すことで、より明確にメッセージを支持するような見せ方が出来ないか検討する。

 

以上。

 

読書記録 【StanとRでベイズ統計モデリング】【Capter 3】

 

Chapter 3:統計モデリングを始める前に

 

3.1 データ解析の前準備

データ取得前

  • 背景知識の収集
  • 問題設定
  • 解析計画

- 当該分野でどのような解析手法や可視化がデファクトスタンダードなのか?

- 分析の目的・またそれを伝えるためのストーリー構成、サポート図の想定

- マイルストーンの設計

 

データ取得後

  • データ分布の確認

- データの属性(カラム)ごとに値の分布の確認

  1次元:ヒストグラム

  2次元:散布図・箱ひげ図

  時系列:折れ線

  カテゴリー:クロス集計

- グループ・個人ごとの値の確認

 

3.2 統計モデリングの手順

  • 解析の目的
  • データ分布の確認
  • カニズムの想像
  • モデル式の記述
  • シミュレーション
  • 実装
  • 推定結果の解釈
  • 図によるモデルのチェック

- モデルは単純なものから徐々に複雑なものにしていく。

- データ量を減らしたり、特定のカテゴリーについてのみに絞ってみる。

 

  • 再現性のチェック

- データ点を数個除いてみる・事前分布をわずかに変えてみる

- データセットを変えてみる

- ソフト・アルゴリズムを変えてみる

- 初期値・乱数を変えてみる

 

  • データ解析のサイクル

- モデル精度について考察する

 

3.3 背景知識の役割

インプット・アウトプットのみ分かっていてその間のメカニズムが与えられていない逆問題について、複数仮定を設定し答えが一意に定まる問題に置き換える必要がある。

この工程に背景知識の理解が必要。

 

3.4 モデルの記述方法

モデル式とグラフィカルモデルの紹介のため省略

 

3.5 情報量基準を使ったモデル選択

AIC・WAIC:予測の良さの指標

BIC・WBIC:真のモデルへの近さの指標

 

- 事後分布が正規分布で近似できない場合はWAIC・WBIC推奨。WBICのほうが単純なモデルを選定しやすい傾向にある。

- 情報量基準に頼りすぎずモデルの探索をしっかり行うべき

 

 

読書記録 【エンジニアを説明上手にする本】

エンジニアを説明上手にする本 相手に応じた技術情報や知識の伝え方

エンジニアを説明上手にする本 相手に応じた技術情報や知識の伝え方

 

1章

説明の流れ:ソース => コンテンツ => デリバリー => ターゲット => 成果

ラベリングで整理:単純ラベルと分類ラベル

  • 単純ラベル:生データから代表するキーを抜き出す
  • 分類ラベル:単純ラベルを1段抽象化させたもの(so what)

ターゲットの把握:対象によって説明は変わる

 

2章

プレゼンテーションの3要素:テーマ・ストラクチャー・デリバリー

  • テーマ:伝えたいこと
  • ストラクチャー:話の段取り・筋書
  • デリバリー:表現方法・伝え方

主なビジネスプレゼンテーション:知識理解・手順理解・情報収集・説得

広義のプレゼンテーションの定義:”何かの目的のために、何かを、誰かに、どこかで、何らかの方法で提示すること”

プレゼンテーションの型:説得型・情報伝達型・物語型

  • 説得型:相手に行動を起こさせるのが目的
  • 情報伝達型:相手に必要な情報を伝達することが目的
  • 物語型:状況の説明

説明のプロセス:プランニング => ライティング => デリバリー

  • プランニング:スタート・ゴール・ルートを考えること
  • ライティング:材料出し => 分類ラベリング => 整理(構造化) => 繋ぎ・整形

 

3章

説得する相手を知る:前提条件や慣れている構造化の方法は何か

説得する相手の疑問は何か:需要・技術・競合・組織・財務・環境・社会規範・安全といった観点でチェックする

説得する相手の判断基準を知る:ベースの価値観・ビジネス環境・将来の方向性

インストラクションとアーキテクチャー:説明の際にはインストラクション(手順)とアーキテクチャー(概念)のバランスに注意する

情報量の落とし方:切り捨て・違いを可視化(分かったような雰囲気をつくる)

ライティング:主文書・補助文書・スクリプト

  • 主文書:説明書・解説書(読めばわかる粒度のもの)
  • 補助文書:説明の際補助的に使うもの(サマリー系・ディテール系がある)
  • スクリプト:話すためのセリフの流れ

 

4章

デリバリー:ボイスコントロールジェスチャー・インタラクション・プレゼンス

ボイスコントロールのポイント:腹式呼吸・ハミングトレーニング・声色・真似・大きな声・滑舌

ジェスチャーのポイント:3秒キープ(時間)・相手からの見え方(鏡像)・立ち位置を時間軸として使う

インタラクションのポイント:質問を引き出す(よくある質問を示す・簡単な問いかけをする・適切な間をあける)

プレゼンス:動作をゆっくりする・アイコンタクトは会場の4隅に気を付ける・振り返り(会場を見て話す)

 

5章

構造化:分解・分類・ラベリングだけでなく、分類がうまくいかない箇所などをヒントにして、要素間の関連性を見出すところまで行う

因果関係のパターン:働き / 効果 / 目標, 背景 / 要求 / 解決策

フロー&コメント形式:手順書を構造化するのに役立つパターン・フローにラベルをコメントに詳細を載せる・データや作業を区別したり領域を分けたり(例えば誰の担当領域なのかを明示したり)することでより分かりやすくなる

比較しやすい図:視線のタテ・ヨコの動作だけで比較できるような図を目指す

ロジックツリーの限界:ロジックツリーでは仕組みが見える構造化手法ではないため、その限界を意識して使用するようにする。